
普段良く見ているテレビ。

画面を拡大すると、縦横に並んだブロック状のものが見えてきます。

もっと大きく拡大すると、明暗が付いた赤緑青(RGB)のブロックがあります。
この赤緑青(RGB)のブロックが1つのドットです。
液晶テレビのしくみ

液晶テレビの構造は、ガラス基板で液晶層を挟み、電圧をかけない時は、液晶分子はガラス面と平行に並んでいますが、電圧をかけるとガラス面と垂直な方向へ液晶分子の向きが変わります。
液晶分子はその向きによって光学的な性質が異なるので、光の透過量をコントロールすることが出来ます。
そして、赤緑青(RGB)のカラーフィルターでカラー表示しています。
ドットの大きさはどのくらい?
大きさに決まりはありません。
テレビのサイズによって変わってきます。
なぜなら、フルHDの32型でも、55型でも解像度は1920✕1080でドットの数は2,073,600個だからサイズに比例して大きさも変わります。
32型の1ドットの大きさは、約398mm✕708mm(画面の大きさ)÷2,073,600=0.136mm2
55型の1ドットの大きさは、約685mm✕1217mm(画面の大きさ)÷2,073,600=0.402mm2
大画面になれば、ドットが大きくなり画が粗くなるのはこのような理由です。
4Kだとドットが小さくなるからキレイなの?
そのとおりです。
4Kテレビだと解像度が3840✕2160でドットの数は8,294,400個となりフルHDの4倍になります。
55型、約685mm✕1217mm(画面の大きさ)÷8,294,400=0.104mm2
となり32型と同程度の大きさになります。
これは何を意味しているかと言うと、32型のHD放送と55型の4K放送は同程度の画質ということです。もちろん他の高画質機能があれば若干違いますが…
ただし、4K解像度の番組だと高精細でキレイにみえますが、4KテレビでもフルHDの番組は解像度が1920✕1080しか持ってません、1ドットを4ドットに拡大しているのでそれほどキレイに見えません。
BS4K放送や、4Kネット配信、PS4PROを見る方には4Kテレビ本来の解像度でご覧になれますが、地上波を主に見る方にはそれほど4Kテレビは必要ないかもしれません。
ですが、もちろんオリンピックや映画を4K放送大画面で見たい方には4Kテレビ、8Kテレビが威力を発揮します。
ドット落ちって?
液晶パネルは製造の工程で、不純物が入るとドットの不具合を起こすことがあります。
ドット自体上記のように小さいので、非常に小さいチリやホコリでも影響することがあり液晶パネルメーカーの悩みの種です。
50型以上の大画面テレビでは、特に影響が大きくてメーカーもある程度は容認しています。
メーカーごとに容認する範囲が違うので、詳しくは長くなるので下記をクリックして御覧ください。

ドット 印刷物との違い
ドットは、プリントや印刷でも使われる用語ですがテレビと概念が違います。
印刷物の場合はdpi(dots per inch)の略称で、1インチ(約25.4ミリメートル)当りのドット数を示します。プリンターやスキャナー、ディスプレー、画像データなど、画像に関連する機器やファイルの精度を表す時に使わます。数字が大きいほど精細です。
けれども、テレビやディスプレーなどでは画素数をさすピクセル(画素)が基本単位として使われるため、1インチあたりのピクセル数を表すppi(pixels per inch)が正式な単位です。
ややこしい話をしましたが、簡単に言うとテレビではdpiは関係なく、ピクセル=ドットになります。350dpiだろうと72dpiだろうと解像度が1920✕1080だと同じ画質になります。
余談ですが、パソコン・モニターにはdpiが影響する機種があります。
コメント