【テレビ購入時ポイント】動画配信サービスがテレビ選びの基準となる!?リモコンのダイレクトボタン

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テレビリモコンの動画配信ダイレクトボタン

動画配信サービスの普及が爆発的に伸びています。

コロナ禍による巣ごもり需要も追い風となり、動画市場は加速度的に成長。

国内の定額制動画配信(SVOD)サービスの市場規模は2019年の2392億円から2020年の3238億円へと、たった1年で3割以上拡大しています。

引用:調査会社・GEM Partnersの推計

グローバルに事業を展開するNetflix(ネットフリックス)やアマゾンプライムビデオ、国内勢のU-NEXT(ユーネクスト)、Hulu(フールー、日本では日本テレビ放送網などが出資する会社で運営)、Abematvなど、各社は新規会員や魅力あるコンテンツの獲得をめぐりしのぎを削っています。

この業界に、もう一つの「競争」が始まっています。テレビリモコンにおける「ボタン争奪戦」です。最近の大手メーカーのリモコンには、各局番号のボタン、dボタンなどと併せて、動画配信サービスを起動できる専用ボタンが設置されてきています。

リモコン上にその専用ボタンを設置する個数も面積の制約で限られており、この”土地”をめぐる戦いが過熱しています。

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きっかけはNetflixのマーケティング戦略

最初にリモコンにボタンを付けたNetflix

テレビリモコンに専用ボタンを最初に設置したのはアメリカのネットフリックス。2011年、北米で発売されたテレビのリモコンに自社ボタンの設置を開始。日本向けにも、日本での動画配信サービス開始前の2015年2月から、東芝が販売する一部機種が早くも「ネットフリックスボタン」に対応しました。

もちろん宣伝効果を狙ってのことですが、自社ボタン設置のためにリモコン制作費の10%を負担する条件だったようです。

さらに、宣伝効果以外にも重要なマーケティング戦略がありました。

  • アプリを立ち上げてバナーを選ぶ従来の接続方法より格段に簡単便利
  • よく使うリモコンに目立つボタンで興味を引くことと、リモコン印字の信頼で新規入会獲得を増やす
  • 画面の大きなテレビで視聴するほうが満足度が高く、スマホやPCに比べ解約率が減る

動画配信サービスにとって「会員獲得」と「解約抑制」は事業成長の大事な要素です。それらの面でリモコンボタンが重要な役割を果たすことが認知されました。

TVメーカー側にもメリット!!

当初は前述のようにリモコン制作費の負担だったようですが、現在ではボタン設置を無償としているメーカーもありますが、設置のインセンティブ、会員獲得の際の成果報酬など、課金をしているケースもあるようです。

また従来のテレビ放送に比べて映画やドラマを見る機会が多い動画配信では、高精細・高画質・高音質を実感しやすいため高性能テレビを売りやすいと考えています。

TVメーカー側も新たなビジネスチャンスと捉えています。

4Kテレビと相性が良い動画配信コンテンツ!知っときたいポイントはHDR互換

2019年から4K/8K放送が始まり、テレビもどんどん高画質・高精細になってきており、輝度を人の目に近づけたHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)もほとんどの4Kテレビに搭載されています。

HDRロゴ

このHDRはテレビに搭載されていれば機能するということではなく、もとのコンテンツ(ドラマ・映画など)制作時にHDR処理をしていないと効果はありません。

現在テレビ放送では、NHK BS4K/8K放送の自然系か映画・ドラマなどの一部にしかHDR処理をしていません。

動画配信サービス各社は、映画やドラマなどHDR処理されたコンテンツが多く、より解像度の高い、自然な色合いの映像が楽しめます。

HDRについてもっと詳しく知りたい方はコチラで解説しています。

2021/夏モデルで出揃ったダイレクトボタン付きリモコン

テレビメーカー各社のリモコン

2021/夏モデルで動画配信サービスのダイレクトボタンがついたリモコンが各メーカーから一斉にお披露目となりました。

今まで各メーカーで幅が広かったり、扇形をしていたり、突起があったりバラバラの形だったのですが、何故かすべて縦長長方形に統一されています。

しかも、質感も同様+軽量で、従来のソニータイプのリモコンと似ています。

国内主要4テレビメーカーのダイレクトボタン

ソニー、東芝、パナソニック、シャープの上位モデルにも、動画配信ダイレクトボタンが標準装備されました。

各社のダイレクトボタンを左上から順に見ていくと

  • ソニー(RMF-TX410J)Hulu NETFLIX U-NEXT TUTAYA YouTube AbemaTV
  • 東芝(CT-90495)AbemaTV My Choice Hulu U-NEXT YouTube Prime video
  • パナソニック(N2QBYA000043)NETFLIX Prime video Hulu U-NEXT Rakuten TV AbemaTV
  • シャープ(DW1ラインリモコン)NETFLIX Prime video U-NEXT Hulu AbemaTV Paravi YouTube

ボタンの配列に優劣があるのかわかりませんが、いちいち見なくても押すときにわかりやすい角地がいい場所ではないでしょうか。

特にボタンに隙間がなく密集していて、他はタテ2列ヨコ3行なのにひとつだけタテ3列ヨコ2行の東芝は、誤って押す可能性が高くなりそうです。


また、採用している動画配信サービスも微妙に違いがあります。

Hulu U-NEXT AbemaTVは4社共通でラインアップされていますが、NETFLIXは東芝以外3社、YouTubeはパナソニック以外3社、Prime video(Amazon)はソニー以外3社で採用されており、1社のみ採用がTUTAYA=ソニー、Rakuten TV=パナソニック、Paravi=シャープとなっています。

東芝のMy Choiceボタンは、自分でアプリから設定できるようです。

動画配信サービス市場シェアを見てみると

SVODサービス別市場シェア推移 引用:GEM partners

上位ベスト5がNETFLIX 19.5%、Prime video 12.6%、U-NEXT 11.1%、DAZN 9.8%、Hulu 8.8%で、シェア60%を超えています。AbemaTV 2.4%、Paravi 2.7%、TUTAYA 1.7%、Rakuten TV 1%以下。4位のスポーツ専門チャンネルDAZNのボタンはどこも採用されてません。それとサブスクリプションVOD市場シェアのため、広告付きVODのYouTubeは入っていません。

このことからユーザーニーズが高い上位動画配信サービスとYouTube以外のサービスは、メーカーと高いインセンティブ契約している可能性があります。

まとめ

リモコンのボタンは、買ったあとに取り外すことはできません。

動画配信サービス各社は、独自制作ドラマや限定番組で囲い込みを狙っています。

けれども動画配信サービスで視聴するのは、ほとんど新作や好みのドラマ・映画・コンサートなどです。

同じ作品が視聴できる動画配信サービス5~6社も、入会し続ける奇特な人は少ないでしょう。

見ないチャンネルのボタンがずっとあるテレビリモコン、この先どうなっていくのでしょうか。

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